© 2015 itoh yuka

- 2025.06.09 -
あと少しあと少しと思って
今日が終わる
あと少しあと少しと思って
人生が終わるなら
少しにどんな願いを懸けよう
- 2025.06.09 -
休み明けのやる気の出ない朝
春の風が吹きつける
日差しは強いのに
風は冷たくて
やるせなさが薄れていく
キャベツを買った次の日に
宅配便でキャベツが届き
冷蔵庫に入りきらない
少しずつ上手くいかないどうでもいいことが
なにもかもダメになる因子となり
行く手を阻む
明日を忘れるくらい
夢中になれたら
もう、死んでもいいかな
- 2025.06.09 -
自分がなにものでもないと知る
生きて死ぬその間に
あなたにだけは
好きだったと
揺れながら伝えたい
- 2025.06.09 -
ひとりでいるのも
ふたりでいるのも
無理だという
馬鹿げた窮地によく陥る
私はいったいどうしたいんだろう
子供のころも
大人になっても
わかった試しがない
わからないまま
迷子なのに
家を知ってるふりで生きてる
- 2025.04.22 -
暑くも寒くもない季節を
好きでも嫌いでもないあなたと歩く
別々に死んでもいいけれど
一緒に生きてもいいかもしれない
たんぽぽの綿毛ほど
軽いくらいがちょうどいい
風が吹けば飛んで行く
気やすさがちょうどいい
© 2015 itoh yuka