© 2015 itoh yuka
- 2024.01.22 -
「ママ!」と声がしたから
振り向いたら
他所の家族だった
私はどれだけ
探されたいんだろう
これでも、まだ足りないの?
- 2024.01.22 -
ここにいるので
いつでも
どうぞ
そう思うときには
誰も、来ない
- 2024.01.22 -
昔の恋人が
元気でいてほしいと思うなら
元気でいよう
老いた母が
綺麗でいてほしいと望むなら
綺麗でいよう
死んだ父が
私は太陽だと言ったから
笑顔でいよう
誰かの思う姿が
少しずつ嘘でも
願いに近づきたいのが
愛だと
子守唄が聴こえてくるから
愛に近づいたのは
夢じゃないと
月明かりが降りてくるから
- 2024.01.22 -
君が望むなら
傍にいよう
君が望むなら
笑っていよう
君が望むなら
一緒に泣こう
君が望むなら
そっと
この場所から立ち去ろう
- 2024.01.22 -
息子は
将来なんて
ずっと先のこと
わからないよ
一年だって遅いんだから
と、言う
私は
一年なんてあっという間で
もうすぐ死ぬと思ってる
もし、一年だって遅いなら
まだまだ君と遊んでられる
一日をよすがに生きるしかない
人とはなんて非力だろう
だけれど、君が遅いという
時の流れをお花畑に
今は奇跡に
笑っていよう
© 2015 itoh yuka