© 2015 itoh yuka
- 2022.04.19 -
無残に死んでいく人を横目に
子供のお弁当の献立を考える
世界は繋がっているはずが
あまりに遠い
気に病んで落ち込むのも違うけど
気にせずに笑っているのも違うだろ
我が子を守ろうとして
人の子を殺して
自分の子も殺される
歴史の繰り返し
来年のランドセルの色を悩める
ぼんやりとした幸福
- 2022.04.19 -
目をつぶってて
まだだよ まだだよ
次に僕が現れたら
すごく驚いて見せて
- 2022.04.19 -
花を見よう
気が滅入るときは
息を吸おう
草の香りの
私の体を埋め尽くすものが
自然のものになるように
耳を澄まそう
風の音に
- 2022.03.24 -
どこからが
自分で
どこからが
外なのか
手を伸ばせば
空気で
彷徨えば
カラなのか
植え付けられた思想で
形作られた社会で
操られてるだけじゃないのか
この皮を全部剥いだら
皮膚も肉も骨も失ったら
小さな命の結晶は
青く光って
海にかえろうとするのか
- 2022.03.24 -
君が生まれてから
惜しみない愛を注いできたけれど
別に頼まれてもいないわけで
いきなり感謝しろと言われても
無理な話ね
© 2015 itoh yuka