© 2015 itoh yuka
- 2023.12.13 -
今の君があるのは過去の不幸があったからとか
知ったようなことを言われたくない
あの人は死んでも近くで見守っているとか
白々しいことを言われたくない
不幸なんてないに越したことはないし
起きたことは
ただのどうしようもない史実
美化したいなら
自分でするし
たぶん、しないし
無は無だし
今は今だし
- 2023.12.13 -
任意という名の強制が多すぎる
曖昧に流せるかと思えばしつこくて
やらないなら殺すと言われたら
いっそ正々堂々と戦えて
清々しいんだけど
- 2023.12.13 -
もし神さまが宿るなら
なにがいいだろう
無造作に飾ったコスモスとか
履き慣れたいつものブーツとか
長生きの金魚なんかがいいかもしれない
もし神さまが消えるなら
どんなときだろう
水をかえずに干からびた花とか
履きつぶれて捨てられたブーツとか
白くなって浮かんだ金魚のもとからは
去るのだろうか
それとも
捨て置かれたものにこそ
宿るのだろうか
金魚のお墓にお子様ランチの旗を立てる
息子の涙に宿るのだろうか
- 2023.11.28 -
冬なのに
暑い日があったり
朝なのに
寝ていたかったり
家族なのに
嫌いになったり
自分のことを
いじめたくなったり
いろいろとありながら
顔をあげれば
青空に赤い葉がちらちら舞って
歩道橋を渡ってる
一瞬空に近づけるなら
階段を昇ってみよう
- 2023.11.28 -
仕事をしない人と
仕事をしたくないのが
正直なところ
© 2015 itoh yuka