© 2015 itoh yuka
- 2024.05.17 -
人は誰もいなくても
生きてしまう
そばにいたい誰かと
生きていける
たとえそれが自分の影を踏むような
所行でも
影さえ映らない闇夜でも
思い出の中にろうそくを一本灯して
生きていける
- 2024.05.07 -
一本の線をまっすぐに引くことに
どれほどの意味があるんだ?
斜めでも波打っても丸まっても
もはや、点でも
紛れもない証を
僕は見つけた
- 2024.05.07 -
生きていた人が
死んでしまったり
愛してた人を
嫌いになったり
綺麗な小松菜が
萎れてしまったり
晴れていたのに
雨が降ったり
太陽が消えて
真っ暗になったり
いい夢を見てたのに
朝がきたり
そんなことが
近頃、悲しい
どうにもできないものだらけの
世界の中で
愛した人は
愛したまま
死ねたらいいと思うのに
綺麗な小松菜を
むしり取って
食べてしまえたらと思うのに
- 2024.05.07 -
迷子かと思っていたら
失踪だった
帰る気はないんだ
もう 家には
- 2024.05.07 -
わたしあなたとはぐれてしまったみたい
ちゃんと手を繋いでなかったから
離したつもりはなかったに
遠くて
もう届かないんだ
冷たくて
帰り道がわからないんだ
失った恋の残り火で
夜を凌いでる
ごめんね
はぐれてしまって
あなたがどこにいるのか
わたしがどこにいるのか
わからなくなってしまって
© 2015 itoh yuka