伊東友香

日々のこと

  • 今は胸の中

    2017.08.01


    仕事がひと段落。
    ちょっと時間があるなっていうこの感覚、
    何カ月ぶりだろう。
    子供が産れてから、ひとりのときとはくらべものにならないくらい
    忙しい毎日を過ごしている。
    空を見たり、鳥が飛ぶ方へ歩いてみたり、ふ~っとこんなにのんびりしたことがないと
    子供を胸にこみあげるぬくもりを抱きしめるときもあるんだけれど、
    洗濯機ピー、炊飯器ピー、あっ、おむつ変えて、離乳食食べさせて、
    はいはいおっばいあげて~
    もうバスの時間、パンかじって仕事、急いでお迎え~
    みたいな、大統領並みに分刻みで忙しいときもある。
    お金がどうとか人がどうとか、そんな仕事をしながらも、
    30分後には抱っこ紐の息子とバブバブ言ってチュッチュして、
    なんかかなり遠いところから遠いところまでを行ったり来たりしてる。
    戦場とお花畑とは言わないけど、一日の中のギャップが激しい。

    まあ、私には合ってるかもしれない。
    飽きる暇がないくらい、色んな色の毎日。
    赤ちゃんが見せてくれるのは、くっきりとした自然の世界。
    生き物と生き物の付き合い、それを取り巻く空と大地と木と風と朝と夜だ。
    手づかみで欲しいものを取っては口に入れ、無理なら出して、
    食べれたらウンチして、どこまでもダイレクト。
    眠れなければ怒って、気持ちよく目覚めれば笑って、
    左手には赤い積み木、右には紫、横にあるお魚のキラキラくんも触りたくて狙ってはハイハイする、
    縦横無尽な存在だ。
    自由だな~
    それはとてもいいこと。
    私も一緒に自由になっておこう。

    赤ちゃんとの生活で素晴らしいのは、バカでいいこと。
    孤独なんか感じることなく、目の前のことをする。
    それは毎日畑に出て食物を育てる無心な農家の人に似て、
    身体を動かすシンプルで気持ちのいい生活だ。
    とはいえ、眠いんだけどね。
    身体も痛いんだけどね。

    それを乗り越えて気持ちがいいんだよな。

    息子との生活、
    瞬間瞬間で、きっと素早く過ぎてしまう。
    今を噛みしめておこう。

    一心同体だったのが、すでに人間になってきた。
    歩きはじめたら、ひとりの人間として、
    私を振り向いてニヤッと笑い、まっしぐらに進み始めるだろう。

    奇跡みたいな今の時間を満喫しよう。
    君は君だけれど、今はママの胸の中だ。

  • 戦い

    2017.06.29


    子供を産んでから8カ月が経った。
    仕事を初めて2カ月。
    慣れたような慣れないような。
    結局思うのは、自分との戦いが続くということ。
    時間との戦い、体力との戦い、気持ちとの戦い、睡魔との戦い。。
    戦いをあげれば限がない。
    そのくらい生き物を育てるのは大変なこと。
    ただ戦いには0歳の息子は参戦してこない。
    呑気にあくびなんかして風が吹いてくる方を眺めてる。
    誰に似たのかいたってマイペース。物おじしない。
    そしていつも楽しそう。
    元気に育って何より。

    私は息子が産まれる前もそうだったけれど、
    こうなってほしい、ああなってほしい、というのがない。
    おおらかであればすべてよし。
    風邪を引くのは仕方がないけれど、なるべくなら健康であれば
    なおよし。

    あっ、また時間が来てしまった。
    たまにはのんびり詩を書きたいな。

    のんびり、大事。
    それを作るために、頑張るか~

  • 抱っこ

    2016.12.08


    久しぶりの散歩。
    子供を産んでお世話してた。
    ベッドもいいけど、外もいいね。
    息子は0歳と一ヵ月。
    よく飲んでぷくぷく太ってる。

    産んでみても、
    だいぶ一心同体。

    晴れ晴れとした空とイチョウの黄色。
    新しい毎日を健やかに歩き始めた。
    まだ時々ふらつくけど自分の足で、
    家族の笑顔と無限の未来を抱っこして。

  • 新しい世界

    2016.10.18



    39週になりました。
    もうすぐ産まれるかな。
    待つのも痛いのも苦手なので、
    無痛の計画出産にしたものの、
    真面目な産院は一週間ごとに妊婦と赤ちゃんをつぶさに観察。
    一番いいときを待つらしく、まだ入院させてもらえない。

    でも、まあ焦ることもないのかな。
    今日も美しい秋の夕暮れが見れたし、
    お風呂上りにこうして日記を書けるし、
    対面を心待ちにのんびり過ごせばいいのだろうね。

    人間はなんでも今が一番。だからこそ欲張りになる。
    今大変だと、過去がよく思えて、未来もうらやましくて、
    げんきんなもんだ。
    子育てで忙しくなったら、今度は妊婦最高!と言ってるかもしれないし
    (私の場合それはない気もするが)
    いつだって、今がすべてなんだよね。
    だけど、今回の出産ミッションに限っては、
    なんか今より産むことのほうがすべてな気がする。
    これも子孫を残す本能なのか。

    いつの日か今日の日を懐かしく思うのかもしれない。

    のんびりとひとり、赤ちゃんを待って、
    ストロベリーティーを飲んで、詩を書いて、
    窓から顔を出して空の様子をチェックして、
    寒くなるまでは外の風を感じてる、呑気な図。

    移り行く季節の中で、いつだって頼りなげに生きてきた私だけれど、
    もうすぐ限りなくリアルな生命というものと出会うんだ。
    そして、抱っこして乳をあげオムツをかえて、世話をするんだ。
    なんか、すごいよね。この期に及んで実感がない。
    胸に抱けば有無を言わさずはじまっちゃうんだろうね、
    新しい世界が。

    頑張ろう。
    今日の日を記念として、明日も明後日も記念として、
    君とやっていこう。

  • 2016.10.12


    流れていく時間の中で、
    ふと立ち止まれば、
    いつだって幸せだった。
    けれど、今感じている強さには及ばないかも。

    それはお腹の赤ちゃんのおかげ。
    産まれてくる子が持っている光のパワー。
    みんなその子に元気と勇気と笑顔をもらってる。
    まだこの世に誕生していないのに、
    これだけ凄いんだから、産まれたら最強なんだろうな。

    その子をこの世に生み出す、
    大事な役目を仰せつかって光栄だよ。
    っていうか、気を引き締めて、でもリラックスして
    いいお産をしなくてはね。
    赤ちゃんも頑張る、私も頑張る。
    二人三脚でこの世界でのご対面。

    私は父を早く亡くしているせいもあってか、
    母親と仲がいい。
    生前は父にも舐めるように可愛がられた。
    幼少期、つらい思い出はなにもない。
    ただただ守られ甘やかされ繭の中でぬくぬくしていた。
    何があってもこの人たちが自分を守ってくれると安心しきって。

    母がしてくれたように、子供にしてあげたい。
    父がしてくれたように、子供を守りたい。
    新前お母さんだから、焦らずゆっくり一緒に成長していこう。

    何があるかわからない世の中だからこそ、
    今をひとつひとつ噛みしめて、
    目の前のことを愛おしんでいたい。

    子供という光。
    自分たちもそうだった。

    つないでゆく糸の先にあるものが、なんであれ素晴らしく尊いんだ。

Photo ノザワヒロミチ