© 2015 itoh yuka
2016.10.10
運命
出会ったとき
運命だと思った
別れたとき
運命だと思った
運命ってなんだろう
詩集 寂しがりやのひとり好きより
昔、運命という詩を書いた。
今それを読み返すと、
前とはちょっと違う感情も芽生える。
運命と言ってしまえば、簡単だけれど、
それだけで割り切れるものじゃない。
たくさんの意志の力、
なりたい未来のため戦いながらの日々が、
運命を動かしてきた。
運命は過ぎ去ってわかること。
結果論。
隣に寄り添う伴侶、
その人との今は間違いなく運命。
けれど、これから先のことは、
自分で動かしていく未来。
まだ運命じゃない。
自分の願いだけじゃ、
どうにもならないこともある。
けれど、虫も人も草も木も
明るいほうへと導かれる。
女の人の笑顔は命のように尊いと思うから、
私も目指そう、笑顔の人を。
昔、友香は太陽だと言っていた、父のためにも、
家族を幸せにできますように。
2016.09.29
秋の風。
暑い暑いと言っても
確実に近づいてくる足音に
清々しい気持ちになる。
毎年大好きな季節。
遠い空、澄んだ風、染まる草木。
落ち着いて艶やかな花。
そして毎日食べたい秋刀魚。
幸せ。
そろそろ温泉が恋しくなってきた。
どうしたって寒いほうが温泉は楽しい。
そして鍋。
こちらも寒い日ほどほくほくと芯まで温まる。
季節の遊び。
二十四節気、日本には趣がある。
霧が立ち込め、曖昧な色が得意。
青で何種類あるのか。赤もそう。
心の色のように移り行く色どりを
追いかけるように紅葉狩りに出るのもいい。
折り返し地点にはまだ早いけれど、
春の桜も、秋の紅葉も、あと何回愛でることができるのかは
誰にもわからない。
だから瞬間を大事にしなくちゃ。
永遠と一日。
静かな映画でも見ながら、今日はひっそりと過ごそうか。
2016.09.28
暇なのは好きだけれど
待つのは苦手。
人生で一番大切なものを待ちながら過ごす今日この頃。
長く感じる一日一日を持て余し気味なので
日記でも書こうかな。
小林麻央さんのブログ、いいよね。
詩みたいだ。
心のまんまを書いているから。
詩は心だと、そんな基本的なことを思い出した。
同じ色で表現できたとき、少し救われる。
自分も人も。
妊娠9ヵ月が終わって、今日から臨月。
長いよなー
想像より、ずっと大変。
心臓がふたつの体。
胃も腸も腎臓も肝臓も、
目も耳も口も鼻も手も足も、
私の中にふたつずつ。
でも、明らかに違う生命体。
だけど、お腹の中で育ってるから
文字通り、一心同体。
なんだかすごいことになっているのだ。
人生はじめての経験となる、妊娠、出産、
そして子育て。
不安もあるけれど
それを上回って地球を一周しちゃうくらいの
ドキドキが充満してる。
私にしか出来ないこと。
私だけじゃできないこと。
大切に頑張って行かなくちゃ。
長く感じても今日は終わるから、
焦らずにまた明日ね。
2016.09.26
お腹の中に命が宿って
9ヵ月が経った。
最初のころは新緑の緑のように
水を浴びるように飲んでいた。
今は秋のはじまりの日差しのように
落ち着いてきたかもしれない。
大きくなったお腹をふわっとあたためながら
日々を過ごしている。
何万年も続いてきたこと。
どの生き物も営んでいること。
とはいえ、人間の雌として現代社会の中で
本能が覚醒するタイミングをはかりかねながら
生きてきてしまった私が子を産み落とすミッションは
なかなかに大変である。
大変だけれど、もちろん嬉しい。
はじめてのことをするのはドキドキする。
そして、そのあと数十年と続くだろう子の親という立場も
大変だろうとは思うけれど、心から楽しみだ。
私は女である前に人間で、人間である前に動物。
けれど、それをすべて超越して
今は妊婦であり、母である。
海みたいな、宇宙みたいなもん。
お腹の中で命を育てる、地球。
あと少しで顔を合わせる生命体に
どんな顔で挨拶を交わそうか。
どうぞ、よろしく。
産まれてきてくれてありがとう!
と口づけからはじめよう。
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