© 2015 itoh yuka
- 2016.09.28 -
なにかちょっと私の過去が違ったら
会えなかった人がいる
たくさんの人と別れたけど
たくさんの人と出会えた
辛かったけど
よかったんだ
隣であなたが紅茶を飲む
パンを食べる
スマホを見てる
薬指には輪廻のリング
あなたはあなただけれど
それだけじゃない
繋がれた最後のリング
離さずに
行けるかな
- 2016.09.20 -
旦那の浮気会見で
微笑む正妻が気持ち悪い
腸煮えくり返ってるならさ
そのまま旦那を刺しちゃえばいいじゃん
笑顔でお騒がせしてすいませんって
あなたが悪いわけじゃないでしょう
亭主の甲斐性だとそれさえも包み込む
寛容な妻なんて嘘っぱちだ
出すとき出しとかないと
溜まった怒りが
消化不良で臭いおならになるよ
- 2016.09.20 -
ひとりでは無理だろう
あなたの手がいつもあった
伸ばせば触れることのできる
ぬくもりに
幾度も体温を取り戻した
青白い頬をピンクに染めてくれたのは
毎年恋をする桜とあなたのほほえみ
ありがとうと見つめて言うのなら
愛してると川に舞う花びらのように
繰り返し抱きしめてくれるよね
頼りなくはにかむ未来のままに
木漏れ日を集められるように
- 2016.09.20 -
待ち望む命
笑いかける太陽
闇の中、小さな光で
芽を出した息吹き
人々の心に希望の種をふらす
そうして広がっていく
優しい大海原が風になびく
あなたもそうだった
小さくとも強固な力を持つ
命の芽だった
- 2016.09.20 -
どうにもならないことを
感じながら
生きるのはつらいから
ときどき
どうにでもできるような気でいる
コントロール
できない命を
無限に輝かせて
いつまでも
どこにでも
行けるような
羽を広げて
© 2015 itoh yuka