伊東友香

ひとりごと

  • - 2023.05.15 -

    蝶々のように

    6歳のとき
    空を見て綺麗だと思った
    46歳の今もそう思う

    6歳のとき
    世の中は嘘ばかりだと思った
    46歳の今もそう思う

    6歳のとき
    人生は疲れると思った
    46歳の今もそう思う

    いったいなにが変わったんだろう
    こころは驚くほどおんなじだ
    嫌なことも好きなことも
    嬉しいことも悲しいことも
    ひとつだって、変わってはいない

    空はそれでいいという
    生まれて死ねばいいという

    身体という繭に包まれて
    こころは悪戯に顔を出す

    蝶々のように
    とまれば遊ぶ

Photo ノザワヒロミチ