伊東友香

ひとりごと

  • - 2024.12.26 -

    わたしも同じのを

    病み上がりの友人の顔に
    微かな疲れが見えた気がして
    急に不安になった

    同世代のタレントの訃報を
    聞いたせいもあるだろう

    好きな人が極端に少ない私は
    熱心にその人の
    健康と笑顔を願うけれど

    それさえも無情に奪われて行くのが
    世の常だと
    知りながら知らないふりをして生きてる

    辛いことは
    先送りに
    見たくないものには
    栓をして

    今、笑おう
    楽しもう

    結局、人生なんて
    その繰り返しでしか
    ないのだから

    忘れた頃に
    栓を開けたワインは
    熟成してまろやかになっているかもしれない

    目の前で
    もう一杯飲もうかな
    と、溢れる笑顔が言う

    その幸せを噛み締めて
    わたしも同じのを!

Photo ノザワヒロミチ