伊東友香

ひとりごと

  • - 2018.05.16 -

    春バテ

    春バテが
    流行ってるらしい

    そう聞くと自分も
    そうなのかも
    と思いはじめる

    なんにでも名前をつけて
    流行らすのはやめて欲しい

  • - 2018.05.16 -

    貝殻

    満ちる海に運ばれて
    引き潮に忘れられ
    貝殻が
    ぽつん
    砂浜で海を見てる

    拾ってあげよう
    思い出に
    いつかの誰かの
    夢みたいに

    忘れられたら
    拾ってあげよう
    耳にあてて
    歌を聴こう

  • - 2018.05.16 -

    風の音

    悲しみが聞こえてくる

    空はこんなに晴れていて
    人々はこんなに賑やかしいのに

    涙が耳を濡らす
    地球はこんなに早く回って
    死んだ人など忘れてしまうのに

    悲しみが聞こえてくる
    やり場のない怒りをかかえ
    それを優しさにしようと
    苦悶する
    誰かの戦いが
    風になって
    私に届くんだ

  • - 2018.02.16 -

    どうせ生きていくのなら

    どうせ生きていくのなら

    私は美しいものに
    触れ
    美しく生きたい

    それはひたむきであること
    静かであること
    声という風に飛ばされない
    強い根をはること

    どうせ生きていくのなら
    私は優しいものに触れ
    優しく生きたい

    それは悲しみを受け入れるということ
    許し包み込むということ
    夜空の奥深くに追いやられても
    絶え間なく光を発し続けるということ

  • - 2018.02.16 -

    美しいもの

    ひらひらと
    手振り身振りで
    素敵ぶってるものが嫌いだ
    媚びている
    視界に入るだけで
    疲れてしまう

    存在が
    ただ美しいものは
    とても静かだ

    見ている人の心を湖にしてしまうほど
    冷ややかで神々しい

Photo ノザワヒロミチ