伊東友香

ひとりごと

  • - 2017.12.14 -

    しずく

    あなたの声が聞こえた気がした

    それは風

    それは光

    それとも
    朝露に濡れた葉からおちるしずく

    あなたの手が頬に触れた気がした

    それは風

    それは光

    それとも
    新しい恋人の静かな吐息

    砂時計に乗って遠のいていく悲しみを
    岸辺から見送れば
    未来と過去が混ざり合い
    時々 私は気を失う

Photo ノザワヒロミチ